初産乳牛における泌乳初期の採食量, 採食行動および消化管内容物滞留時間

概要

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初産牛における泌乳初期の採食量と採食行動の関係を明らかにするため，ホルスタイン種初産牛6頭（P），経産牛6頭（M, 平均産次 : 2.2）を用い，分娩後10-16日（＋2週），24-30日（＋4週）における採食量，採食行動，消化管内滞留時間（MRT）を測定した．供試牛には牧草サイレージ，トウモロコシサイレージ，大豆粕，配合飼料からなる混合飼料とイネ科乾草を自由採食させた．採食量は，PがMより，また＋2週が＋4週より少なかった．ミールサイズは，PがMより，また＋2週が＋4週より小さかった．P，Mともに＋2週が＋4週よりミール継続時間は短く，回数は多かった．固相の第一胃MRTは，Pでは分娩後時期で差はないが，Mで＋4週が＋2週より短かった．以上の結果から，P，Mとも分娩後日数の経過に伴い継続時間が長く，サイズの大きいミールが少数回出現する採食パターンに変化し，採食量が増加することが示唆された．またこの変化は，MではMRTが短縮するため，PではMRTは短縮しないものの消化管容積が拡大し，内容物量が増加するためと推察された．
2009-08-25