トウモロコシホールクロップサイレージの養分収量推定式の検討

概要

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1974年から1980年にわたり,サイレージ用トウモロコシの早・中・晩生品種を13品種,合計40点を供試し,サイレージの単位面積あたりの雌穂収量と茎葉収量からサイレージの養分収量を推定する式を検討した。(1)試験年次の気象概況は1974年,1977年,1979年が平年並,1975年,1978年が良好年,また1976年,1980年が不良年であった。(2)供試品種全体の10aあたり雌穂収量は228〜920kg,茎葉収量は365〜1025kgとかなり広範囲に分布していた。(3)サイレージの乾物回収率は87.4〜96.1%,また,乾物中TDN含量は60.7〜73.7%の範囲に,更に可消化エネルギー(DE)は2.72〜3.29kcal/g・DMに分布し,いずれの成分も早生品種が高い値を示した。サイレージのTDN収量およびDE収量はそれぞれ611〜1123kg/10a,2911〜4882サーム/10aの範囲に分布していた。(4)雌穂収量(X_1)および茎葉収量(X_2)とTDN(Y)収量ならびにDE収量(Y)との関係を重回帰分析した結果,両者ともr=0.90以上のきわめて高い相関を示した。(5)TDN収量を推定する新得方式と実測値とを比較した結果,新得方式から計算した値は実測値よりも有意に高く過大評価することが認められた。そこで,実測値にもとづいた改良式を検討した結果,TDN=0.80×X_1+0.50×X_2,およびDE=3.3×X_1+2.4×X_2の推定式が導かれた。なおこの改良式を芽室方式と呼ぷことにした。
日本草地学会の論文
1983-01-28

トウモロコシホールクロップサイレージの養分収量推定式の検討

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