複素非対称行列向け固有値解法のCSX600による高速化(HPC-10 : 自動チューニングI)
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概要
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本論文では,複素非対称行列に対するヘッセンベルグQR法をClearSpeed社の浮動小数点コプロセッサCSX600を用いて高速化した結果について報告する.ベースとなるアルゴリズムとしては,Bramanらにより提案されたsmall-bulgeマルチシフトQR法を用いる.このアルゴリズムは,計算の大部分を行列乗算の形で実行でき,高性能アーキテクチャに適している.しかし,CSX600の性能を引き出すには,シフト数を200以上に増やす必要があり,その場合,行列乗算以外の部分の実行時間が無視できなくなる.そこで本研究では,行列乗算以外で最も大きな時間を占める2つの部分,すなわち対角ブロック内部でのバルジ追跡と分離した小行列の固有値計算に着目し,それぞれに対して再帰型アルゴリズムへの変換とブロック化という技法を適用した.これにより,この2つの部分の実行時間を大幅に短縮できる.これらの最適化の結果,12,000×12,000の複素ヘッセンベルグ行列の固有値とシューア標準形を求める場合,CSX600を使うことで3.2GHz Xeonに比べ3.8倍の高速化を達成できた.
- 2007-08-01
著者
-
山本 有作
名古屋大学大学院工学研究科計算理工学専攻
-
宮田 考史
名古屋大学大学院工学研究科計算理工学専攻
-
中村 佳正
京都大学大学院情報学研究科数理工学専攻
-
山本 有作
名古屋大学大学院工学研究科
-
山本 有作
神戸大学大学院システム情報学研究科計算科学専攻
-
中村 佳正
京都大学大学院情報学研究科
-
宮田 考史
名古屋大学
-
山本 有作
名古屋大学
-
山本 有作
神戸大学大学院工学研究科
-
中村 佳正
京都大学大学院 情報学研究科 数理工学専攻:独立行政法人 科学技術振興機構
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