「静脈血採血」演習における学生・教員間の評価の比較
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概要
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「静脈血採血」演習における看護学生(以下学生)の技術習得状況を、学生の自己評価と教員による他者評価との比較から、学生の技術習得の自己把握の状況を明らかにし、技術習得における問題点を検討した。70名の学生を対象に、「静脈血採血」演習時の学生の自己評価と教員の他者評価の結果を比較したところ、学生・教員ともに評価の高い項目及び低い項目が一致していた。評価点の高い項目群はいずれも針の刺入とは関係のない項目であり、低い項目群は刺入に関する項目であった。これらの結果から、次のような示唆が得られた。(1)学生自身の技術習得の把握は適切に行えていた。(2)人体に針を刺入することが学生自身の緊張度を高めるため、刺入前後の自己点検が難しい。(3)学生自己評価の平均点が低いのは、人体による「静脈血採血」演習の為、シミュレーターによる演習よりも教員が学生に対して一層配慮して指導したことによる影響がある。(4)学生は一度血液が採取できた時点で採血が終了したという安心感が先立つためフィードバックが十分にできていない。
- 川崎市立看護短期大学の論文
- 2007-03-31
著者
-
谷山 牧
川崎市立看護短期大学
-
高橋 亮
川崎市立看護短期大学
-
今泉 郷子
川崎市立看護短期大学
-
有田 清子
川崎市立看護短期大学
-
蔵谷 範子
川崎市立看護短期大学
-
今泉 範子
川崎市立看護短期大学
-
伊藤 ゆき
川崎市立看護短期大学
-
有田 清子
徳州会グループ大学設置準備室
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