リハビリテーション援助論および課題別看護実習での学び
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概要
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本学リハビリテーション援助論/課題別看護実習で、学生がリハビリテーション援助をどのように学んだかを明らかにすることを研究目的とした。研究の対象は、本学3年次生のうち、リハビリテーション援助論および課題別看護実習を履修した学生21名中20名であった。研究期間は2001年6月から同12月。学生が提出した講義レポートと実習記録、実習後レポートを実習前・中・後の3つの時期に分け、リハビリテーション援助に間する学びの部分を抽出した。抽出した学びをそれぞれの時期ごとにカテゴリー化するとともに、教育目標の分類体系にそって分類した。これらの内容を、その変化とともに比較検討した。その結果、学びとして6つのカテゴリーが抽出され、全ての時期に共通してみられたカテゴリーは、《希望を支える援助》《生活を再構築していく援助》《自分の状況を受けいれていくプロセスを支える援助》であった。実習前と実習後にのみ抽出されたカテゴリーとして、《リハビリテーション援助の概念》があった。また、実習中だけに抽出されたカテゴリーには、《患者に寄り添う援助》《肯定的自己概念を保つ援助》があった。これらのカテゴリーを教育目標の分類体系によって分類した結果、全ての時期に共通するカテゴリー《希望を支える援助》《生活を再構築していく援助》《自分の状況を受けいれていくプロセスを支える援助》は、実習前では、認知的領域の知識や理解としての学びがそのほとんどを占めていた。実習中では、情意的領域と精神運動的領域としての学びが現れた。実習後には、情意的領域がその多くを占めるとともに、組織化や皆既化など全体の価値体系に及ぶ学びを得たものも見られた。実習後の認知的領域での学びには、知識や理解よりも分析・統合のレベルでの学びがより多くみられた。
- 川崎市立看護短期大学の論文
- 2003-03-31
著者
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