精神科看護における『自己決定』の捉え方の動向と援助への課題
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概要
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本研究では、精神保健法制定の1987年から2005年までの19年間に国内発表された看護文献49件を対象に、精神科看護における『自己決定』の捉え方の動向を探り、自己決定への援助について今後の課題を検討した。その結果、精神科看護における『自己決定』の捉え方には、【自ら決定する】【自分の意思で行動する】【自分で行動し、さらに自己表出・欲求充足・評価する】【自己決定の要素】【自己決定の意義】【用語としての自己決定】【拒否する】等があった。『自己決定』の研究は1996年に始まり、2002年をピークに『自己決定できる』ための援助の検討が進んでいる。近年、『自己決定』の研究数は減少傾向だが、【用語としての自己決定】【拒否する】は、増加傾向にある。『自己決定』は用語として確立しつつあり、今後は、患者が社会適応しつつ自分らしく生きていくために、主体である患者と援助者側との『自己決定の内容』にズレが生じた場合の援助の検討が課題と考えられる。
- 川崎市立看護短期大学の論文
- 2007-03-31
著者
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