統合失調症患者の急性期における自己決定を促す看護の働きかけ : セルフケア要素'活動と休息'に着目した看護記録からの読みとり
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概要
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本研究は、急性期病棟に入院した統合失調症患者4名の看護記録から、セルフケア要素'活動と休息'に関する急性期における患者の自己決定、および自己決定を促している看護の働きかけについて分析し、セルフケアの向上につながる看護について示唆を得ることを目的としている。その結果、以下の4つの順序性のある働きかけの意図、および自己決定が読みとれた。(1)「夜間の十分な睡眠を促す」には、「自ら入眠剤を希望する」という自己決定があった。(2)「休息の必要性を説明し、休息を促す」には、「動かないほうがいい」「自ら点滴を希望する」があった。(3)「活動範囲、スケジュールに合わせて活動できるよう促す」では、自己決定は読みとれなかった。(4)「約束を交わし、守れるよう促す」では、自己決定のプロセスに困難な点が読みとれた。自己決定を促す判断基準の明確化が今後の課題である。
- 川崎市立看護短期大学の論文
- 2004-03-31
著者
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