回復過程援助実習でモジュールカンファレンスに参加したことの効果
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概要
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A短期大学回復過程援助実習でのモジュールカンファレンス参加による学生への効果を明らかにすることを目的に、平成17年度A短期大学回復過程援助実習を履修した2年生82名を対象に、自作のアンケートによる調査を実施した。内容は、看護計画立案実施・チームの支援的効果に関する11項目(4段階リッカートスケール)と、よかったこと・よくなかったことなどに関する自由記載であった。分析は質問項目ごとに集計し記述的統計分析を行い、自由記載内容は類似するものをまとめカテゴリー化した。回収率は33名(40%)であった。モジュールカンファレンスに参加した効果では、看護計画立案実施に関して、全ての項目で約8割から約9割のものが"非常にあてはまる""あてはまる"と解答した。チームとしての支援的効果として、「看護師の看護に対する考えや感じ方に触れる機会になった」、「看護に関する考えを広げる機会になった」の項目について9割以上のものが、"非常にあてはまる""あてはまる"と解答していたが、「看護援助について不安を軽減する機会になった」、「看護の悩みを解決する機会になった」では6-7割とやや少なく、「チームの一員としての位置づけを意識する機会になった」では約3割にとどまった。モジュールカンファレンスへの参加は9割のものが「有意義であった」ととらえていた。参加してよかったこととして《看護師の考えに触れることができた》《自信につながった》など7個のカテゴリーが抽出さ、よくなかったことでは《威圧感・緊張感》《時間設定・時間不足》《不満足感》があげられていた。今後の示唆として、学生が安心・安定した環境で学んでいけるための環境づくりに向けた、教員と臨床実習指導者、病棟看護師らがチームとして学生の学びを支えていくことの必要性が示された。
- 川崎市立看護短期大学の論文
- 2007-03-31
著者
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