保育現場との連携による子どもの発達を的確に捉える発達記録システムの開発(<特集>若手の会,PBL(Project-Based Learning))

概要

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保育所では、「一人で食事が食べられる」など、子どもの種々の領域における発達段階を記録するための「発達記録」の作成が義務付けられている。従来、発達記録では、記録自体を日々の保育に生かす意識は弱かったように思われる。実際、作成頻度も、年に2〜3回程度と少なかった。一方、近年、国の第三者評価制度の導入より、発速記録についても、日常の保育に反映させることが要求されるようになってきた。しかし、従来の発速記録は、評価方法が主観的であり、発達項目についても、学齢を跨いで、領域事に連続的な視点を持たせる意識が弱かった。そこで、著者らは、客観的な評価が可能なヴィゴツキーの「発達の最近接領域」を導入した評価方法の提案と、各年齢を跨いだ視点を有する発達記録の提案を行っている。本橋では、著者らが提案している新しい発達記録を内部に組み込んだ、保育現場への導入を目指した発達記録システムの概要と、システムによって出力されたグラフ表示結果に対する、保育者からの評価結果について報告する。
一般社団法人情報処理学会の論文
2007-03-14