SPBOM の考えを用いた地方税業務共同化システムの知識表現の検討

概要

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道府県税・市町村税の地方税業務では,現在,自治体毎に独自の税業務システムが調達されている.しかし,地方分権化に必要となる徴税能力の強化と,システム調達コスト削減の観点から,道府県単位の税務業務の共同化が望まれる.但し,地方税は多くの税種があり,税制改正も頻繁である.課徴金の計算方法や納期の数などでは,自治体毎にローカルルールを持っている.これらを許容するシステムの構築が望まれる.そこで,本稿では,各自治体のローカルルールを尊重しつつ,各種の地方税業務を単一システムで実現することを目指す.それが,税務の共同化だけではなく,将来的な SaaS サービスにも望ましいと考えるからである.具体的には,類似点の多い各種税務業務を保守容易なコンパクトな形に表現する手段として,SPBOM の考え方を採用する.サンプルコーディングの結果,ローカルルールを吸収しつつ,コンパクトに知識表現できる見通しを得た.また,イベント・ドリブンを導入すれば,より効率的な業務支援を実現できると考える.
一般社団法人情報処理学会の論文
2009-05-29