南九州地方における牛のアクチノバチラス病の病原学的研究
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概要
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鹿児島県末吉と畜場においてと殺に供せられた病牛22頭, 鹿児島大学家畜病理学教室および家畜衛生試験場九州支場へ搬入され病性鑑定のためと殺された牛各1頭, 計24頭についてアクチノパチラス病を疑い細菌学的検索を行った.これらの牛のうち12頭の頭頸部軟部組織等の膿瘍からグラム陰性の多形性の小桿菌が優勢に分離された.分離株は培養性状および各種生化学的性状によりActinobacillus lignieresiiと同定された.加熱死菌抗原を用いる試験管内凝集反応および寒天ゲル内沈降反応により, これら分離株の血清学的性状を調べたところ, 3株がIV型に, 9株がV型に型別された.分離株(V型)のホルマリン死菌抗原を用いる試験管内凝集反応により, 外見的健康牛160頭および病牛1頭の抗体価を調べたところ, 病牛1頭は5,120倍を示し, 健康牛のうち2頭は320倍を示したが, 残りの牛はすべて160倍以下であった.この研究により, 南九州地方の広い区域に牛のアクチノバチラス病が散発的に発生していることが明らかにされた.
- 鹿児島大学の論文
- 1995-03-31
著者
-
安田 宣紘
鹿児島大 農
-
安田 宣紘
鹿児島大学病態予防獣医学講座病理学分野
-
安田 宣紘
家畜病理学研究室
-
安田 宣紘
鹿児島大学 家畜病理
-
中沢 宗生
家衛試
-
中沢 宗生
農林水産省家畜衛生試験場
-
岡村 洋徳
鹿児島県末吉食肉衛生検査所
-
輿水 馨
家畜微生物学研究室
-
脇元 弘史
家畜微生物学研究室
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