フザレノン-X腹腔内投与ラットの胃粘膜上皮における急速なアポトーシス性変化
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概要
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フザレノン-X(FX)1.5mg/kgをラットの腹腔内に投与しその胃粘膜の病理学的研究を行った.生理食塩水を腹腔内投与したラットを対照として用いた. FX投与ラットは1〜4時間後に胃内容液の増量に伴い重量が有意に増加した. 光顕的には, FX投与後1時間で基底部の主細胞の核濃縮が散見され, 有糸分裂像は2時間以後消失した. FX投与後2〜4時間では, 核濃縮とともにアポトーシス性の細胞質凝縮を示す主細胞と壁細胞が基底部〜中間部に増加し, 3時間目が最も強い病変を呈した. アポトーシス性の変化は腺頚細胞や表層上皮では顕著でなかった. 電顕的観察の結果, 主細胞がFX誘発性のアポトーシスの主標的であって, 壁細胞は主細胞由来のアポトーシス性小体を貧食することにより二次的に関与していると思われた. TdT-媒介性dUTPによる遊離DNA断端標識(TUNEL)法では, FX投与後1時間で陽性反応を呈する核が出現し, 3時間をピークとする経時的増加を示した. FX投与ラットの胃粘膜から抽出したDNAのアガロースゲル電気泳動によりラダー像が1.5時間後から認められ, 3時間目が最も明瞭であった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1997-01-25
著者
-
安田 宣紘
鹿児島大学農学部
-
安田 宣紘
鹿児島大 農
-
安田 宣紘
鹿児島大学病態予防獣医学講座病理学分野
-
安田 宣紘
鹿児島大学 家畜病理
-
三好 宣彰
鹿児島大学農学部獣医学科病態・予防獣医学講座病理学分野
-
清水 孜
鹿児島大学農学部家畜病理学教室
-
三好 宣彰
鹿児島大学農学部
-
三好 宣彰
鹿児島大学 家畜病理
-
三好 宣彰
家畜病理学研究室
-
清水 孜
鹿児島大学農学部
-
李 錦軍
鹿児島大学農学部家畜病理学教室
-
三好 宣彰
鹿児島大学農学部獣医学科
-
Miyoshi N
Kagoshima Univ. Kagoshima Jpn
-
三好 宣彰
鹿児島大学病態予防獣医学講座病理学分野
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