ポンカンの開花と落果(花)について
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概要
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ポンカンの安定した結実を得る方策を検討するために, 開花と落果(花)の波相およびそれらと花器の形状, 花梗枝の着葉数との関係について明らかにした.1.ポンカンの開花は5月8日に始まり, 5月19日にほぼ終息する正規分布型のパターンを示したが, 5月19日以降も5月29日まではわずかながら開花した.2.異常花の開花は早期に多く, 開花始めから4日間に約30%が開花した.また, 異常花は花梗枝の着葉数が多いほど多かった.3.正常花と雄ずいの異常花の着果率に比べ雌ずいの異常花の着果率は極めて低かった.4.ポンカンの生理落果の波相は開花期と満開後30〜45日にピークを持つ2頂曲線を示した.開花期の落下は蕾と第1次生理落果(花)が主であった.第2次生理落果は満開後20日頃に始まり, 満開後30〜45日に高いピークを示し, 満開後75日頃には終息した.5.開花直後の落下率は早期開花のもので高く, 中期および晩期開花では低かった.いずれの開花時期のものも第2次生理落果の割合が極めて高かった.6.異常花は開花直後の落下が多く, 正常花は第2次生理落果の割合が高かった.7.いずれの開花時期のものでも, 花梗枝の着葉数が多いほど着果率が高かった.
- 鹿児島大学の論文
- 1986-03-15
著者
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