水稲早期栽培における栽植様式と生育との関係
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概要
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暖地水稲早期栽培において栽植様式の生育に及ぼす影響を堆肥施用の有無との関連において調査した.1茎に着目した場合, 1株苗数は調査した稲体要因すべてに強く影響し, また栽植密度も稈長以外の各要因, つまり1穂粒数, 1穂重, 稈基重と有意であったが, 堆肥施用有無の影響は稈基重においてわずかに認められるのみであった.なお, 全調査茎を対象とした1茎当たりの稈基重と1穂重との間には極めて高い相関が認められた.1株当たりに着目すると, 疎植によって穂数は増加するが, 同時に1株苗数の増加によっても増加する傾向がみられた.この傾向は1株着粒数でも類似したが, 植付苗数の影響は極めて小さくなった.ここで特徴的なことは疎植区の分けつ群において堆肥施用の効果が顕著にみられ, 結果として1株穂重もまた同区において最大となったことである.最後に面積当たり穂重から収量を推定すると, 明らかに密植区は疎植区より勝ったが, 疎植であっても堆肥施用によって密植区と同様の収量が得られることが認められた.
- 1988-03-15
著者
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