重症慢性肝疾患に対する経口分枝鎖アミノ酸jelly食投与の臨床的意義
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概要
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長期経口投与に耐え得る分枝鎖アミノ酸jelly食(BCAA9g/日)を作製し,重症慢性肝疾患の長期投与例17例(平均投与期間16.9か月)と肝硬変自然経過群とを比較検討した。jelly食後の血漿BCAA/AAAモル比は上昇し,経口投与でも確実に吸収された。jelly投与終了後血中アンモニア,BCAA/AAA比の悪化をみたものは各1例,0例,II度以上の脳症発現は1例もなかった。投与期間中の血清アルブミン,γ-グロブリン,コリンエステラーゼの変動を回帰直線で表わし,自然経過群と比較するとjelly群でアルブミン,γ-グミロプリンの悪化が遅延し,コリンエステラーゼは有意に増加した。以上より,分枝鎖アノ酸jelly食は重症慢性肝疾患において脳症予防,さらには低栄養状態改善をも期待できる理想的食品と考えられた。
- 1986-10-31
著者
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