ジャイアントパンダにおける前腕筋群の機能形態学的検討(解剖学)
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概要
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ジャイアントパンダの肢端把握時における前腕と手根部の運動を解明するため,遺体を用いて前腕の屈筋と伸筋を機能形態学的に検討した.尺側手根屈筋は発達した2頭をもっていたが,その収縮では尺骨に対する副手根骨の角度が変わることはほとんどないと結論できた.このことは,ジャイアントパンダが物を把握するときに,副手根骨がその把握対象物の支持体として機能していることを示している.また,長第一指外転筋は尺骨と橈骨の双方に発達した起始をもち,前腕の回外筋としても機能していることが明らかとなった.これらの結果から,ジャイアントパンダが橈側種子骨と副手根骨を利用した肢端把握システムを使って食物を口に運ぶ際には,方形回内筋,円回内筋,長第一指外転筋,そして回外筋が,前腕の回内・回外運動に効果的に貢献していることが示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2003-08-25
著者
-
林 良博
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
佐々木 基樹
帯広畜産大学獣医学科基礎獣医学講座
-
遠藤 秀紀
国立科学博物館動物研究部
-
遠藤 秀紀
京都大学霊長類研究所
-
佐々木 基樹
東京大学総合研究博物館
-
林 良博
東京大院農
-
STAFFORD Brian
スミソニアン自然史博物館哺乳類部門
-
林 良博
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
林 良博
東京大学 獣医解剖
-
小宮 輝之
上野動物園
-
佐々木 基樹
帯広畜産大学獣医解剖学分野:岐阜大学大学院連合獣医学研究科
-
佐々木 基樹
岐阜大学大学院連合獣医学研究科:帯広畜産大学獣医学科基礎獣医学講座
-
Stafford B
スミソニアン自然史博物館哺乳類部門:ハワード医科大学解剖学研究室
-
Stafford Brian
Smithsonian Institution Washington Dc Usa
-
Stafford B
Mammal Division National Museum Of Natural History Smithsonian Institution
-
Stafford Brian
Department Of Anatomy Howard University College Of Medicine
-
林田 明子
帯広畜産大学家畜解剖学教室
-
小宮 輝之
東京都恩賜上野動物園
-
成島 悦雄
東京都恩賜上野動物園
-
Sasaki M
Obihiro Univ. Agriculture And Veterinary Medicine Obihiro Jpn
-
佐々木 基樹
帯広畜産大学基礎獣医学研究部門解剖学研究室
-
遠藤 秀紀
国立科学博物館動物研究部:(現)京都大学霊長類研究所
-
林田 明子
帯広畜産大学獣医解剖学分野:岐阜大学大学院連合獣医学研究科
-
小宮 輝之
多摩動物公園
-
KOMIYA Teruyuki
Ueno Zoological Gardens
-
Hayashi Yoshihiro
Department Of Veterinary Anatomy Graduate School Of Agricultural And Life Sciences The University Of
-
Sasaki M
Laboratory Of Veterinary Anatomy Department Of Basic Veterinary Medicine Obihiro University Of Agric
-
林田 明子
The University Museum, The University of Tokyo
-
佐々木 基樹
帯広畜産大学
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