アオダイショウ(Elaphe climacophora)精上皮の組織学的研究 : 精祖細胞の同定
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概要
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アオダイショウ精上皮の特徴を明らかにするため, 精祖細胞の同定と細胞間結合の観察を行った. 精祖細胞の同定のために, 5-bromo-2-deoxyuridine(BrdU)を用いて細胞を標識し, 光学顕微鏡にて観察した. さらに, 年間を通じて精上皮に認められる細胞を電子顕微鏡にて観察した. BrdUで標識された細胞は精上皮の第一層に存在する細胞群のみならず, 第2, 第3層にも認められた. 第一層の細胞は, 電子顕微鏡レベルでは基底膜に接触していないものと思われ, 年間を通じて認められた. これらのことから, アオダイショウの精祖細胞は基底膜と接触していないものと思われる. 細胞間結合を調べるため, アクチンフィラメントの検出と電子顕微鏡による観察を行った. アクチンフィラメントは精上皮, 精細管周囲組織, 血管に広く分布していた. 電子顕微鏡による観察では, 特徴的な結合性の構造物が, セルトリ細胞間に認められた. 密着結合が明らかに存在したが, それはアクチンフィラメントに裏打ちされていなかった. これらの結果から, アオダイショウの血液精巣関門は, 哺乳類と構造的に異なっているものと思われた. 結論として, アオダイショウの精上皮の形態は, 両生類と哺乳類の中間型であるものと思われる.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1997-01-25
著者
-
鳥羽 通久
日本蛇族学術研究所
-
林 良博
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
山田 純三
帯広畜産大学家畜解剖学教室
-
北村 延夫
帯広畜産大学家畜解剖学教室
-
九郎丸 正道
東京大・院農学生命
-
九郎丸 正道
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医解剖学教室
-
九郎丸 正道
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医解剖学
-
九郎丸 正道
東京大学 獣医解剖
-
遠藤 秀紀
京都大学霊長類研究所
-
山田 純三
帯広畜産大学獣医解剖学分野:岐阜大学大学院連合獣医学研究科
-
本道 栄一
山口大学農学部家畜解剖学講座
-
本道 栄一
帯広畜産大学畜産学部家畜解剖学教室
-
北村 延夫
帯広畜産大学獣医解剖学分野:岐阜大学大学院連合獣医学研究科
-
林 良博
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
林 良博
東京大学 獣医解剖
-
北村 延夫
帯広畜産大学
-
九郎丸 正道
東京大学農学部家畜解剖学教室
-
九郎丸 正道
東大
-
Hayashi Yoshihiro
Department Of Veterinary Anatomy Graduate School Of Agricultural And Life Sciences The University Of
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