クラ地峡の南北から得られたコモンツパイ頭骨の骨計測学的解析
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概要
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クラ地峡は, タイ南部の半島部を東西に横切る低地で, 海進時には陸獣の生物地理学的境界として働いたと考えられている.地峡の南北に分布するコモンツパイは, 同地峡を境界に別種とされることがあるが, 両地域間の形態学的検討成果は乏しい.著者らは計172個の成獣頭骨を用い, 17計測項目において骨計測学的検討を行って, クラ地峡南北での形態学的変異を検討した.まず, 計測平均値のほとんどの項目において, 南部集団は北部より有意に大きかった.とりわけ長径の項目に対し, 南北間に地理的変異が現われていると考えられた.このことは, 主成分分析でも裏付けられたが, 主成分得点は雌において両集団を明確に分離しなかった.一方で判別分析を用いると, 両集団の分離は明瞭となった.以上の結果は, クラ地峡がコモンツパイに生じた種分化の一要因である可能性を示すものと推測された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2000-04-25
著者
-
川本 芳
京都大学霊長類研究所
-
林 良博
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
木村 順平
日本大学生物資源科学部獣医学科
-
遠藤 秀紀
国立科学博物館動物研究部
-
山田 純三
帯広畜産大学家畜解剖学教室
-
林 良博
東京大学農学部獣医解剖学教室
-
遠藤 秀紀
京都大学霊長類研究所
-
Kawamoto Y
Kyoto Univ. Aichi Jpn
-
Kawamoto Y
Population Genetics Section Primate Research Institute Kyoto University
-
山田 純三
帯広畜産大学獣医解剖学分野:岐阜大学大学院連合獣医学研究科
-
西田 隆雄
日本大学生物資源科学部
-
林 良博
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
林 良博
東京大学 獣医解剖
-
林 良博
東京大学農学部
-
木村 順平
日本大学生物資源科学部獣医解剖学研究室
-
山田 純三
帯広畜産大学畜産学部・獣医学科・基礎獣医学講座
-
西海 功
国立科学博物館動物研究部
-
Nabhitabhata Jarujin
National Science Museum
-
NADEE Nivesh
タイ国立科学技術研究所
-
NABHITABHATA Jarujin
タイ国立科学博物館
-
西田 隆雄
カセサート大学獣医学部獣医解剖学教室
-
Mohd Rashdi
マレーシア野生生物国立公園局
-
KAWAMOTO YOSHI
Kyoto University
-
Rashdi Azmin
Department of Wildlife and National Parks
-
遠藤 秀紀
国立科学博物館動物研究部:(現)京都大学霊長類研究所
-
Rashdi Azmin
マレ-シア野生生物国立公園局
-
Nadee N
タイ国立科学技術研究所
-
Nadee Nivesh
Energy And Environment Research Department Thailand Institute Of Scientific And Technological Resear
-
Nishida T
College Of Bioresource Sciences Nihon University
-
Kawamoto Y
Primate Research Institute Kyoto University
-
Kawamoto Yoshi
Kyoto Univ. Inuyama Jpn
-
Kawamoto Yoshi
Population Genetics Section Primate Research Institute Kyoto University
-
Yoshi Kawamoto
Primate Research Institute Kyoto University
-
木村 順平
日本大学生物資源科学部獣医解剖学教室
-
Nabhitabhata Jarujin
National Sci. Museum Pathumthani Tur
-
Nabhitabhata Jarujin
Reference Collection Division National Science Museum
-
Namikawa Takao
Faculty Of Agriculture Nagoya University
-
Hayashi Yoshihiro
Department Of Veterinary Anatomy Graduate School Of Agricultural And Life Sciences The University Of
-
西田 隆雄
Laboratory of Anatomy and Physiology, Nihon University College of Bioresource Science
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