インターフェロンγおよびインターロイキン12の前処理によりマクロファージはリーシュマニア原虫感染初期に抵抗性を示す(寄生虫病学)
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概要
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インターフェロンγ(IFN-γ)はリーシュマニア症の制御に必須であるが,それ単独では感染防御に十分ではないことが知られている.IFN-γはマクロファージ(Mφ)活性化サイトカインの1つであり,活性化Mφはインターロイキン12(IL-12)を産生し,自らもIL-12により活性化する.本研究では,Mφのリーシュマニア原虫感染性に対するIFN-γおよびIL-12の関与を検討した.感染前にMφをIFN-γあるいはIL-12で処理した後,原虫を感染させた.感染4時間後,IFN-γとIL-12(IFN-γ/IL-12)で処理したMφでは,未処理のものに比べ原虫感染率および細胞内原虫数が有意に低下した.IFN-γまたはIL-12単独で処理したMφはこれらの原虫抵抗性を示さなかった.感染72時間後には,IFN-γ/IL-12あるいはIFN-γで処理したMφにおいて感染率および細胞内原虫数が未処理のものに比べ有意に低下したが,その効果はIFN-γ単独処理よりIFN-γ/IL-12処理の方が高かった.また,以上のように感染前にIFN-γ/IL-12で処理したMφは原虫抵抗性を示したが,感染と同時に処理した場合,Mφは抵抗性を示さなかった.これらの結果より,IFN-γ/IL-12の前処理によってMφは原虫感染初期に原虫抵抗性を誘導することが示唆された.
- 2008-06-25
著者
-
林 良博
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
松本 芳嗣
東京大学大学院農学生命科学研究科応用免疫学研究室
-
松本 安喜
東京大学大学院農学生命科学研究科応用免疫学研究室
-
松本 芳嗣
Department Of Planning And Coordination National Institute Of Animal Health
-
太田 陽子
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
林 良博
東京大院農
-
林 良博
東大農獣医解剖
-
林 良博
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
林 良博
東大医科研寄生虫研究部
-
林 良博
東京大学 獣医解剖
-
林 良博
編集委員
-
松本 安喜
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学教室
-
松本 安喜
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
高島 康弘
岐阜大学応用生物科学部獣医寄生虫病学
-
林 良博
Department of Veterinary Anatomy, Faculty of Agriculture, The University of Tokyo
-
高島 康弘
岐阜大学応用生物科学部獣医寄生虫学分野
-
Hayashi Yoshihiro
Department Of Veterinary Anatomy Graduate School Of Agricultural And Life Sciences The University Of
-
松本 芳嗣
東京大学大学院農学生命科学研究科
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