高密度環境における高旋回多目標追尾
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概要
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航空管制等において重要な技術課題となっている,追尾目標の近傍に他の目標あるいはクラッタが存在する高密度環境下における多目標追尾アルゴリズムについて検討している.多目標追尾アルゴリズムとして近年注目を集めているJPDA (Joint Probabilistic Data Association)では,高密度環境下で高旋回(maneuver-ing)する多目標の追尾が困難である.本論文では,3次元空間における目標の位置・速度からなる6次元の運動モデルを用いるJPDAに,異なる定数加速度ベクトルを付加した複数の運動モデルを並列で使用するアルゴリズムを提案している. このアルゴリズムでは,目標旋回時に運動モデルが一意的に定まらないことに基づくあいまいさをゲイン行列,共分散行列,目標運動諸元の算出に反映させることができる.更に,各目標に対して観測ベクトルが存在すると予測される範囲(中心および広がり)を,目標の旋回に応じ変化させることができる.シミュレーションにより評価した結果,提案アルゴリズムは追尾維持確率に顕著な改善が見られ, JPDAに比べ数倍〜10倍にも達することが判明した.
- 1996-01-25
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