イオンビームアシスト蒸着による炭化タンタル薄膜の作製と冷陰極材料としての評価

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概要

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イオンビームアシスト蒸着により炭化タンタル薄膜を形成し、その膜質について調べた。電子ビーム蒸着装置から蒸発したタンタル原子とメタンガスを導入して生成したマイクロ波プラズマから引き出した炭化水素イオンビームを用いて薄膜を形成した。この実験で使用したマイクロ波イオン源は筆者らが独自に開発したものである。実験に先立って、炭化水素イオンビームのイオン種は、成膜装置とは別の装置で質量分析を行い、単量体から三量体までのイオンを含むことを確認した。成膜は室温で行い、炭化水素イオンビームの量を変化させて数枚の薄膜を形成した。薄膜中の炭素組成、結晶性、抵抗率、仕事関数などを評価した。その結果、室温で成膜した場合でもいくつかの試料については炭化タンタルと考えられるX線回折のピークを得ることができた。また、炭素組成の上昇に伴って、仕事関数が上昇することを確認した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-12-06

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