クロスワードパズルを利用した知識獲得型教育システム

概要

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利用者が主導権を握り、コンピュータに物事を教えることによって学習するという教育方法論が、文献[1]により提唱された。これをIACと呼ぶ。この理念に基づき、利用者が知っている言葉を駆使してクロスワードパズルを作るシステムを作成した。利用者はシステムとの対話を進めながら、クロスワードパズルを作ったり解いたりすることができる。クロスワードパズルは、新聞に掲載されていたり、多数の専門雑誌も出でいるため、広く親しまれているものだと思われる。しかしその多くは「解く」ものであり、「作る」こととなるとあまり経験がないものと思われる。クロスワードパズルを作る際には、適当に言葉をあてはめるのではなく、先のことを考えながら計画的に行うことが要求される。また、カギを考える際には、自分だけがわかるのではなく、他人にもわかるようにする必要がある。そのため、わかりやすく物事を説明する力が必要となってくる。本システムが楽しく利用され、かつこれらの力が育成されることをねらいとする。本稿では、このシステムと、実際に子どもに対して行った使用実験について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-03-12