冷温負荷による肌温度センサーの開発

概要

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皮膚温の測定は一般に容易なものと考えられている。しかし測定の結果から皮膚機能の現状や変動を推察しうるほど正確かつ再現性のあるデータを得ることはたやすいことではない。特に抹梢における皮膚温は、環境の温度だけではなく、季節、時間、動作、精神的動揺等によりかなり大きく変動する。このため、皮膚温から微小循環の状態を把握することは極めて困難である。そこで、一定の低温を皮膚に負荷しその後の皮膚温の回復状態を観察して、その部位の微小循環の状態あるいは余力を知ろうとする試みが行われている。これが冷温負荷試験(Cooloing Rewarming:CRT)である。この試験は微小循環、特に小動静脈血行の余力を、再現性良く捉えることのできる方法として利用されている。我々は、この冷温負荷試験に着目し、局所的に冷温負荷をかけ続けた状態での皮膚温の変化を観察可能なセンサーの開発を行った。このセンサーは、基本的な原理は冷温負荷試験と同様であるが、冷水を使用しないこと、操作が簡便であること、時系列データの収集が可能であること等の特色を有している。本稿では、開発したセンサーの構造及びこのセンサーを用いて行った実験により得られた若干の知見について報告する。
1992-02-24

冷温負荷による肌温度センサーの開発

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