建築CADにおける手描きスケッチを利用したインタフェースの提案

概要

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計算機能力の発達に伴い、建築設計の分野でもコンピュータによる設計支援CADシステムが用いられるようになってきた。しかし、現状のCADの多くは図面の清書(Drafting)を目的としていおり、デザインの推敵を補助するようなシステムではない。一方、建築設計の工程において建築家が行う作業は図面の作成だけではない。建築設計とは最終的には空間をデザインするものであるため、設計の初期段階(図1)において空間的(立体的)感覚を確認したいという要求が強く存在する。一般にデザインの検討はスケッチの描画によって行われるが、スケッチは平面であるため立体的な要素を確認する手段としては限界がある。従来はボリューム模型と呼ばれる簡単な模型を作成することでこれを検討してきたが、空間的感覚を手軽に検討するための手段として、3次元CADシステムヘの期待が高まってきている。本研究では、設計の初期段階において建築家が自分で操作し、手元で簡単に自分のデザインを推厳出来るシステムの構築を目的としている。これは従来のボリューム模型の作成にあたるもので、簡単な3次元モデルを生成する一種の3次元CADである。この目的を達成するため、 (1)建築家のデザインプロセスを尊重する、(2)簡便で直感的な操作性を実現する、(3)3次元モデルを生成する、の3点を基本方針とした。本報告ではユーザーインタフェース部分に注目し、直感的で分かりやすいインタフェースの提案を行い、実装したプロトタイプシステムについて述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-09-04

建築CADにおける手描きスケッチを利用したインタフェースの提案

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