値予測を用いた分岐予測機構の計算機性能に与える影響
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概要
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命令の実行結果を予測する値予測は、将来のスーパースカラ・プロセッサには必須の技術になると思われる。我々は値予測を分岐予測に利用する機構を提案してきた。この機構は、分岐命令のオペコードとソースオペランドの値を予測し、分岐方向を予測するものであり、従来の分岐予測機構とのハイブリッド構成で使用することで最終的な予測精度を改善する。本論文は、値予測を利用した分岐予測機構と従来の分岐予測機構とのハイブリッド予測機構が計算機性能にどの程度影響を与えるか測定した。SPECint95ベンチマークを用いた評価の結果、命令発行幅が増え、深いパイプラインを持つ将来のスーパースカラ・プロセッサでは最大18.0%、平均5.6%計算機性能の向上が見込めることを確認した。また、選択器の性能を向上させるために、選択表のインデクスに分岐方向の履歴情報を付加する手法を提案する。測定の結果、将来のスーパースカラ・プロセッサでは計算機性能を最大21.5%、平均9.9%引き上げることを確認した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2001-01-26
著者
-
島田 俊夫
名古屋大学大学院工学研究科
-
安藤 秀樹
名古屋大学大学院工学研究科電子情報学専攻
-
島田 俊夫
名古屋大学
-
安藤 秀樹
名古屋大学
-
片山 清和
名古屋大学大学院工学研究科
-
片山 清和
名古屋大学大学院工学研究科:(現)四日市大学経済学部
-
中村 幸司
名古屋大学大学院工学研究科:(現)沖電気工業株式会社
-
布施 裕基
名古屋大学大学院工学研究科
-
布施 裕基
名古屋大学大学院工学研究科:(現)日本電気株式会社
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