Passionfruit woodiness virus-奄美大島株(PWV-AO)の外被タンパク質遺伝子ならびに3'末端非翻訳領域の塩基配列
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概要
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passionfruit woodiness virus-奄美大島株(PWVA0)のゲノムRNAの3'末端を含む領域約1.6 kbをクローニングし, 外被タンパク質(CP)遺伝子および3'末端の非翻訳領域(NCR)の塩基配列を決定し, これらの配列をPWV-K, M, S, およびTBを含めた既報のポティウイルスと比較した。推定されたCPのアミノ酸配列の相同性は, PWV-K, -M, -S, -TBに対し75〜77%であり, PWV-Kの-M, -S, -TBに対する相同性(82〜84%)や, PWV-M, -S, -TB相互の相同性(95〜99%)より低かった。現在容認されつつあるポティウイルスの分類方式すなわち, CPのアミノ酸配列の相同性が90〜99%の場合に同種ウイルス内の別系統とし, 38〜71%の場合に別種ウイルスとする基準に照らすと, PWV-AO, -K, -TBグループ(-M, -S, -TB)の相互関係は, 同種ウイルスとするには類似度が遠いものの, 別種ウイルスと結論することはできなかった。またPWV-AOのCPの, SMV-G2ならびにWMV2の2系統に対する相同性が75.2, 72.9および73.6%であること, さらにPWV-AOのNCR にSMVやWMV2との共通配列 AG-GTGG-----CCACCが存在することから, PWVはSMVやWMV2に近縁であることが示唆された。
- 日本植物病理学会の論文
- 1997-12-25
著者
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