日本でメロンに新病害を発生させた病原の伝染方法,宿主範囲および電子顕微鏡観察
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概要
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静岡県の温室メロンに,葉全体が黄化し,多数のえそ斑点が発生するウイルス様症状を示す激しい病害が発生した。発病株から分離した本病の病原は,ミナミキイロアザミウマにより永続伝搬された。トマト黄化えそウイルス(TSWV)およびスイカ灰白色斑紋ウイルス(WSMV)抗血清とは,間接ELISA法で本病原は反応しなかった。本病原の宿主範囲はやや狭く,22科68種の植物のうち,6科14種の植物に全身感染した。キンギョソウ全身感染葉の粗汁液中には,平均直径142mmの被膜をもつ大型粒子が多数観察された。超薄切片観察では,同様の粒子が感染細胞の細胞質に散在して観察された。これらの結果により,本病害は日本では発生報告がないメロンの新病害であると考えられる。
- 日本植物病理学会の論文
- 1999-12-25
著者
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