(20)大分県のサツマイモから単離されたSweet potato virus Gの性状
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概要
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Sweet potato virus G(SPV-G)は,中国で最初に報告のあるサツマイモに感染するウイルスである.我が国では,九州地域で初めて発生が確認された(1997,酒井ら)が,未だ分離同定がなされていないため,サツマイモヘの影響など性状も明らかとなっていない.今回,SPV-Gが含まれている大分県産のサツマイモから,アサガオを用いた希釈分離法により単離を試みたところ,特徴的なモザイク症状が認められた.これを酒井ら(2000)が報告したSPV-G及びサツマイモ斑紋モザイクウイルス(SPFMV)の4系統を識別できるプライマーを用いたRT-PCRに供試し,得られた約490bpのPCR増幅断片をAlu I及びHha Iで切断したところ,SPV-Gに特徴的な断片が検出された反面,SPFMV各系統に由来する断片は認められなかったことから単離が確認された.また,PCR増幅断片をシーケンスし,前述の中国株及び酒井らが確認したSPV-Gと比較したところ,後者と相同性が極めて高かった.さらに,本県大野郡における感染実態を調査したところ,32地点中4地点てSPV-Gが検出された.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
吉松 英明
大分農林水産研安全
-
花田 薫
中央農研
-
花田 薫
生物研
-
吉松 英明
大分農技セ
-
山崎 修一
大分農技セ
-
酒井 淳一
東北農研
-
上曽山 茂
大分農技セ
-
酒井 淳一
九州農研
-
岩波 徹
九州農研
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