マツノザイセンチュウを接種したクロマツから発生する微弱発光
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概要
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マツノザイセンチュウを接種したクロマツ小枝からの微弱発光の特徴を明らかにした.マツノザイセンチュウの接種後30分以内に微弱発光の第1ピークが現れ,接種の約70時間後には第2ピークが観察された.微弱発光が増大している時間は第1ピークでは1時間程度と短かっかが,第2ピークは100時間以上に及んだ.第1ピークはマツノザイセンチュウを殺して処理しても,また,マツノザイセンチュウの懸濁液を遠沈した上澄液を処理しても発生が確認されたが,第2ピークはこれらの処理では認められなかった.マツノザイセンチュウを接種すると,テーダマツはクロマツよりも発光強度は低いもののクロマツと同様な微弱発光の発生パターンを示したが,スギでは微弱発光の増大は観察されなかった.これらのことから,第1ピークの発生にはマツノザイセンチュウ由来の物質が,また,第2ピークの発生にはマツノザイセンチュウによるクロマツ組織の加害が関与する可能性が考えられた.
- 日本植物病理学会の論文
- 2004-08-25
著者
-
加藤 公彦
静岡県農林技術研究所
-
山本 茂弘
静岡県農林技術研究所森林・林業研究センター
-
牧野 孝宏
光産業創成大学院大
-
牧野 孝宏
静岡農試
-
牧野 孝宏
静岡県農業試験場
-
袴田 哲司
静岡県企画部研究政策室
-
加藤 公彦
静岡県農業試験場
-
山本 茂弘
静岡県林業技術センター
-
袴田 哲司
静岡県農林技研 森林・林業研究セ
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