二段階迅速免疫ろ紙検定法による多種植物ウイルスの同時検出(Multi-RIPA)
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概要
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植物ウイルスの簡易診断法として, ろ紙とラテックスを用いた迅速免疫ろ紙検定法(RIPA)を開発した。今回, 多種植物ウイルスの同時検出を目的として前報の一段階法を改良し, ろ紙を抗原液に浸した後着色ラテックス液に浸す二段階法を開発した。次に, 多種ウイルスの同時検出を試みた。CMV, TMVおよびPVYまたはTuMVに対する各抗体をそれぞれ白および着色ラテックス(日本合成ゴム(株)製)に感作させ, 感作白色ラテックスをろ紙上の, 異なった位置に塗布, 乾燥後, ろ紙の下端を3種ウイルス感染葉粗汁液に浸した。1分後, ハサミでその下端1〜2mmを切除し, 3種感作標識ラテックス混合液に浸して展開させたところ, 白色ラテックスを固相した位置にそれぞれ明瞭なバンドが約2分以内に出現した。単独感染植物の粗汁液では, 特異的な1本のバンドのみが出現した。ウイルスの種類別に着色ラテックスの色調を変えると判定がさらに容易となった。以上から, RIPAは多種植物ウイルスの同時検出に有効である。
- 日本植物病理学会の論文
- 1993-04-25
著者
-
都丸 敬一
東京農業大学(元)
-
花田 薫
九州農業試験場
-
亀谷 満朗
山口大学農学部
-
藤澤 一郎
鯉渕学園
-
藤沢 一郎
北陸農業試験場
-
津田 新哉
茨城県農業総合センター生物工学研究所
-
藤澤 一郎
農業研究センター
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