マツノマダラカミキリの卵巣発育に及ぼす後食枝の年生の影響
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概要
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マツノマダラカミキリの卵巣発育と後食との関係を明らかにするため,後食枝の年生が卵巣発育に及ぼす影響を検討した。羽化脱出直後の雌個体をアカマツ当年枝,1年枝,2年枝を与えて4週間飼育し,1週間毎に卵胞の長径と卵巣の発育段階を調査した。本種の卵巣は片側に12本の端栄養室型の卵管を有し,その発育過程は6つのステージに分けられた。2年枝を与えた区では4週間で成熟に至った個体は観察されなかった。1年枝区では1/3の個体が成熟に至ったが,未発育のままの個体も観察された。当年枝区では卵胞の平均長は他の2区と比べ有意に大きく,全個体が産卵可能になった。このことから,後食枝の年生が若いほど卵巣発育に好適なことが示唆され,特に当年枝での後食は本種の発生する個体数,さらにはマツノザイセンチュウによるマツ枯れに及ぼす影響が大きいと考えられた。
- 岐阜大学の論文
- 1989-12-25
著者
-
桜井 宏紀
岐阜大学農学部生物生産システム学科
-
桜井 宏紀
岐阜大・農
-
武田 享
岐阜大学農学部生物生産システム学科
-
武田 享
岐阜大学大学院連合農学研究科生物環境科学
-
武田 享
岐阜大学農学部
-
桜井 宏紀
岐阜大学農学部昆虫学教室
-
勝山 直樹
岐阜大学農学部生物生産システム学科
-
田畑 勝洋
農林水産省森林総合研究所関西支場
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