ナナホシテントウの夏眠に伴う血液タンパクの変化とそのホルモン支配
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ナナホシテントウの夏眠の生理機構を明らかにするため,夏眠に伴う血液タンパクの電気泳動産の変化と,それに及ぼす幼若ホルモンの作用を検討した。夏眠に伴い第1世代雌成虫の血液タンパクの泳動像は顕著に変化し,夏眠に特異的なバンドの出現と,夏眠覚醒に伴うそれらの消失が観察された。夏眠個体に幼若ホルモン類似体のmethopreneを塗布したところ,夏眠に特異的なバンドが消失し,代って移動度の低いバンドが出現した。性成熟個体の血液タンパクの雌雄間差異および成熟卵抽出物の泳動像から,移動度の低いバンドは卵黄前駆物質であるvitellogenin (Vg)と推測された。これらの結果から,幼若ホルモンはVgの合成を制御することにより夏眠のホルモン支配に関与することが示唆された。
- 岐阜大学の論文
- 1985-12-15
著者
-
桜井 宏紀
岐阜大学農学部生物生産システム学科
-
桜井 宏紀
岐阜大・農
-
武田 享
岐阜大学農学部生物生産システム学科
-
武田 享
岐阜大学農学部
-
桜井 宏紀
岐阜大学農学部昆虫学教室
-
平野 哲司
愛知県農業総合試験場山間技術実験農場
-
平野 哲司
愛知県農業総合試
関連論文
- ガンマ線照射によるイモゾウムシ雌の不妊化機構に関する研究
- A116 イモゾウムシの放射線不妊化機構と照射最適条件の組織学的検討(防除法・害虫管理・IPM)
- I130 イモゾウムシの放射線不妊化機構の組織学的観察(防除法・害虫管理・IPM)
- ガンマ線照射によるウリミバエ雌の不妊化機構の超微形態学的観察
- G112 ガンマ線照射によるウリミバエ雌の不妊化の生理機構(害虫管理 総合防除)
- ガンマ線照射によるウリミバエ雌の不妊化の機構に関する研究
- ウリミバエの放射線不妊化の機構に関する研究
- F16 ガンマー線照射によるウリミバエの精子形成攪乱と優性致死突然変異の実体について(生活史・分布)
- ウリミバエの精子形成に対するガンマー線照射の影響
- ナナホシテントウの野外における発生消長
- カキノヘタムシガの配偶行動と雌抽出物に対する雄の反応
- カキ茎頂培養株を用いたカキノヘタムシガの飼育法
- アカイエカの体成分含量, とくに越冬雌個体の体の大きさと関連して
- センチニクバエの卵胎生過程とそれに及ぼす hempa の影響
- 28 ハマベバエの形態と室内飼育実験
- イエバエの成虫にみられる脂肪体の起源について
- イエバエの卵巣発育に関する研究 : IV. 卵巣発育における脂肪体の機能
- イエバエの卵巣発育に関する研究 : III. 卵巣発育における幼若ホルモンの役割
- 8 豊橋市内で見られたハマベバエの発生例
- 7 イエバエの卵巣発育に関する研究, 内分泌支配について
- 越冬アカイエカ Culex pipiens pallens の生存状況, 特に翅長と生存率との関係について
- 50 イエバエの卵巣発育に及ぼすアラタ体の内分泌機能
- イエバエの卵巣発育に関する研究 : II. 化学不妊剤 hempa の卵巣発育に対する影響
- リンゴコブアブラムシおよびリンゴアブラムシの増殖とリンゴ葉中のアミノ酸および糖との関係
- モモシンクイガ繭の構造と塩酸透過性ならびに吸湿性 : モモシンクイガに関する生態学的研究第 IX 報
- 人工飼育によるアルファルファタコゾウムシの簡易採卵法と給餌法
- アルファルファタコゾウムシHypera posticaの人工飼料
- ウスバシロチョウの翅長と標高の関係
- アルファルファタコゾウムシの発育に及ぼす温度及び餌植物の影響
- ウスバシロチョウの翅長変異に影響を及ぼす気候要因
- E319 ウスバアゲハの翅長変異に及ぼす気候要因(分類学)
- ナミテントウの発生消長と越冬休眠行動
- D206 岐阜県産ウスバシロチョウの分布と翅長変異(生態学・チョウ類)
- ナナホシテントウの脳神経分泌細胞の内分泌活性に関する研究
- ネダニの発育に及ぼす温度の影響
- ナナホシテントウの産卵と発育に及ぼす温度と日長の影響
- ニクバエ(Sarcophaga ruficornis Fabricius)の卵巣発育に伴う組織のタンパク含量の変化
- アオマツムシの胚子発生 : I.胚子発生段階
- ナナホシテントウの精子形成と休眠との関係
- ナナホシテントウの卵巣発育に関する研究 : 卵巣発育に及ぼす環境要因の影響
- ニクバエ(Sarcophaga ruficornis)の脱皮ホルモンに関する研究 : II.発育に伴う量的変化とその役割
- ニクバエ(Sarcophaga ruficornis)の脱皮ホルモンに関する研究 : I.高速液体クロマトグラフィーによる定量方法
- マツノマダラカミキリの卵巣発育に及ぼす後食枝の年生の影響
- ナナホシテントウの中腸の微細構造とプロテアーゼ活性の休眠に伴う変化
- D23 ナナホシテントウの休眠に伴う消化機能の変化(生理学・生化学)
- C111 土壌から分離した糸状菌Metarhizium anisopliaeのアルファルファタコゾウムシに対する防除効果(病理学・微生物的防除)
- 土壌から分離した糸状菌Metarhizium anisopliaeのアルファルファタコゾウムシHypera posticaに対する防除効果
- 土壌から分離した糸状菌Metarhizium anisopliaeのアルファルファタコゾウムシHypera posticaに対する防除効果
- ナナホシテントウの夏眠及び越冬に伴う体成分の変化
- ナナホシテントウの休眠の誘起と覚醒の支配要因
- ナナホシテントウの夏眠に伴う血液タンパクの変化とそのホルモン支配
- C-25 ナナホシテントウの休眠誘起要因と休眠に伴う血液タンパクの変化(生理学・飼育技術)
- D-37 ナナホシテントウの休眠にともなう組織学的変化(休眠生理・生活史)
- ナナホシテントウの休眠に関する研究-3-休眠にともなう成虫の組織学的変化
- アリモドキゾウムシの配偶子形成に及ぼすガンマ線照射の影響
- D103 イモゾウムシの精子形成過程とそれに及ぼすガンマ線照射の影響(害虫管理・総合防除)
- D318 アリモドキゾウムシのガンマ線照射による組織学的変化(害虫管理・総合防除)
- G216 ナナホシテントウの休眠に伴う脳-側心体系の内分泌機能の変化(休眠生理)
- アオマツムシの卵寄生蜂アオマツムシクロタマゴバチの生活史に関する研究
- アオマツムシの卵寄生蜂アオマツムシクロタマゴバチの生活史に関する研究
- C-12 テントウムシヤドリコマユバチが寄主体腔中に放出するTeratocytesについて(生理学・昆虫病理学)
- ガンマ線照射によるウリミバエ雌の不妊化機構の超微形態学的観察
- ガンマ線照射によるウリミバエ雌の不妊化の機構に関する研究
- C-3 岐阜地方におけるアオマツムシの生態 : III.生活史について(生活史)
- C-2 岐阜地方におけるアオマツムシの生態 : II.カキ園に隣接した雑木林における産卵状況(生活史)
- C-1 岐阜地方におけるアオマツムシの生態 : I.カキ果実への加害について(生活史)
- イモゾウムシの精子形成過程とガンマ線照射による不妊化機構に関する研究
- 岐阜地方におけるリンゴコブアブラムシおよびユキヤナギアブラムシ胎生雌虫の発生消長
- B102 土壌より分離された糸状菌のアルファルファタコゾウムシに対する防除効果(病理学・微生物的防除)
- 土壌より分離された糸状菌のアルファルファタコゾウムシに対する生物的防除効果
- 土壌より分離された糸状菌のアルファルファタコゾウムシに対する生物的防除効果
- B224 アルファルファタコゾウムシの発育史と飛翔活動能力について(生活史 分布)
- アルファルファタコゾウムシの生活史と飛翔活動について
- アルファルファタコゾウムシの休眠の誘起条件について
- アルファルファタコゾウムシの休眠の誘起条件について
- アルファルファタコゾウムシの生活史と飛翔活動について
- F313 ブルファルファタコゾウムシの休眠にともなう生理的変化(生活史・分布)
- ガンマ線照射によるアリモドキゾウムシ雄の放射線不妊化機構の超微形態学的観察
- ガンマ線照射によるアリモドキゾウムシ雄の放射線不妊化機構の超微形態学的観察
- 岐阜県におけるアオマツムシの分布及び産卵樹
- B21 ナナホシテントウの卵巣発育とそれに及ぼす温度と日長の影響(生理学・生化学)
- 不妊虫の生殖生理 (特集号 サツマイモのゾウムシ類根絶作戦) -- (不妊虫放飼法によるゾウムシ類の根絶)
- G202 ナミテントウの代替餌飼育及び休眠に伴う生理的変化(生理学・休眠・ホルモン)
- H23 ナナホシテントウの精子形成における組織学的特徴と環境要因の影響(生活史・光周反応・休眠)
- E51 ナナホシテントウの夏眠、越冬に伴う飛翔筋の形態の変化(生理学・生化学)
- A20 岐阜地方におけるアオマツムシの生態 : VI.幼虫期における発育(生活史・分布)
- 夏眠および越冬にともなうナミテントウの生理的変化
- カイコ蛹の成虫化にともなう呼吸量の変化とecdysoneの作用
- ナナホシテントウの脳 : 側心体系の微細構造に関する研究 : II.アラタ体の微細構造の季節的変化
- ナナホシテントウの脳 : 側心体系の微細構造に関する研究 : I.側心体の微細構造の季節的変化
- E1 ナナホシテントウの脳の微細構造の季節的変化(形態学・組織学,行動学)
- ナミテントウの休眠の生理特性
- I02 ナミテントウの休眠の生理特性とその支配(生理・生化学)
- B29 岐阜地方におけるアオマツムシの生態 : VIII.針葉樹への産卵とふ化及び幼虫の発育(生活史・分布)
- アリモドキゾウムシの配偶子形成に及ぼすガンマ線照射の影響
- フタホシコオロギ幼虫の発育について
- D30 ニクバエSarcophaga ruficornis F.の卵巣発育の生理的特徴(生理学・生化学)
- C11 岐阜地方におけるアオマツムシの生活史 : IV.カキの品種と被害状況(生活史・分布)
- E-16 ヒイラギナンテン上におけるアオマツムシの発育(生活史・その他)
- 岐阜県高山市日影平のアリ類とその生態的分布について