センチニクバエの卵胎生過程とそれに及ぼす hempa の影響
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概要
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センチニクバエの卵胎生過程を昆虫不妊剤hempaの作用との関連で検討した。卵形成にともない卵母細胞は羽化4日後より発育を開始し, 10日で卵胞は成熟し, 12日後に産仔がみられた。組織観察の結果, 卵胎生の本種と卵生の種類のハエとの間で卵形成過程に違いは示されなかった。また子宮中の受精卵において分裂核の出現, 胚盤葉の分化, 口陥, 消化管形成, 幼虫組織の形成などの発生学的経過が観察された。hempaの処理により卵巣発育は顕著に抑制され, 0.5% hempaの継続処理により卵巣の成熟化が完全に阻止された。組織観察の結果, hempaは幼若な卵胞の細胞機能を攪乱し, 細胞崩壊をひき起こし, 究極的に卵胞の空胞化をもたらすことが示唆された。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1979-09-15
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