ナナホシテントウの脳 : 側心体系の微細構造に関する研究 : II.アラタ体の微細構造の季節的変化
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概要
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ナナホシテントウの休眠の内分泌支配を明らかにするため,アラタ体の微細構造の季節的変化を観察した。アラタ体は脳-側心体系の終末に位置しており,よく発達した分泌細胞部と,複数の神経軸索の分布する指状突起部から構成されていた。夏眠に伴い分泌細胞部では,核小体の消滅と濃縮クロマチンの増加,ミトコンドリアの偏平化とクリステ構造の不明瞭化及び遊離リボゾームの増加と均一な分布がみられ,アラタ体の不活性化か示唆された。また夏眠期にはアラタ体の軸索末端内に多種類の分泌顆粒の蓄積,再合成がなされていることが暗示された。なお神経軸索では分泌細胞でみられたような顕著な形態的変化が季節的にほとんどみられなかった。観察結果から,アラタ体の内分泌活性は夏眠に伴って不活性化し,越冬期にはあまり不活性化しないことが示唆された。
- 岐阜大学の論文
- 1988-12-25
著者
-
桜井 宏紀
岐阜大学農学部生物生産システム学科
-
桜井 宏紀
岐阜大・農
-
武田 享
岐阜大学農学部
-
桜井 宏紀
岐阜大学農学部昆虫学教室
-
小川 慎也
岐阜大農
-
小川 慎也
岐阜大学農学部生物生産システム学科
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