<原著>スポーツ選手に対する心理的競技能力のトレーニングに関する研究(2) : 皮膚温バイオフィードバックを利用したリラクセーションのトレーニングについて

概要

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大学の一般学生及びスポーツ選手を対象にして皮膚温バイオフィードバックによるリラクセーションのトレーニングを行なった。その結果は次のとおりである。1. 一般学生にみられる全体的傾向 (1)5分間のトレーニングで平均的には約1度上昇した。(2)開始後1分間は変化はみられないが, その後20〜30秒ごとに0.1度ずつ上昇した。(3)1回目と2回目の皮膚温の変化には有意な相関係数が認められた。(4)皮膚温の変化の標準偏差は1回目に比較して2回目は小さくなった。(5)開始時の皮膚温は2回目が高かった。2. 個人的特性と皮膚温の変化(1)不安傾向の低い者ほど皮膚温が上昇した。不安傾向の高い者ほど皮膚温が低い傾向がみられた。(2)血圧の高い者ほど皮膚温の上昇が少なかった。また, 血圧の高い者ほど皮膚温が低い傾向がみられた。(3)スポーツ活動の多い者ほど皮膚温が高い傾向がみられた。3. スポーツ選手にみられる傾向(1)テニス部員のトレーニングでは経験年数の長い者や選手は皮膚温がよく上昇した。また, 彼等の皮膚温は経験年数の短い者や一般部員に比較して皮膚温が高かった。(2)卓球部員の1日3回, 6日間の連続トレーニングでは10人中の4人が皮膚温を高める方法を習得し, その他の4人は当日の条件によって不安定で, 残り2人は顕著な上昇はみられなかった。
1986-03-28

<原著>スポーツ選手に対する心理的競技能力のトレーニングに関する研究(2) : 皮膚温バイオフィードバックを利用したリラクセーションのトレーニングについて

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