1. 黒糖脂質の分析(甘蔗産業食品の栄養化学的研究)(農芸化学科)

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琉球諸島産の黒糖について脂質を分析した結果, 総脂質は約0.59%であった。そのうちリン脂質は約3.0%, ステロールは2.07%, トリグリセリドは40.05%であった。この総脂質を薄層クロマトグラフィーで定性した結果, それらの脂質スポットの他に数多くのスポットが検出された。また総脂質の脂肪酸組成では, C18 : 2の割合が最も高く, 総脂肪酸の約30%の割合を占め, 次にC16 : 0およびC18 : 1の順に高かった。さらに各脂質分画についてその脂肪酸組成を調べた結果, 主としてリン脂質を含む分画では, C16 : 0が20%の割合で最も高く, 次にC18 : 2が18%の割合であり, C11 : 0,C12 : 0,C18 : 1が約10%の割合を占めていた。ステロールを主成分とする分画では, C16 : 0,C18 : 2が最も高く約12%を占め, 次にC18 : 1,C12 : 1,C20 : 0,C18 : 0,C14 : 1等が約7∿8%であった。遊離脂肪酸を主成分とする分画では, C16 : 0,C18 : 2,C11 : 0,C12 : 0が11∿15%と高く, 次にC14 : 0,C18 : 1,C18 : 0の順であった。トリグリセリドを主成分とする分画では, C18 : 2が33%の割合で最も多く, 次にC18 : 1,C16 : 0が13%, C18 : 0が8%を占めていた。炭化水素およびワックスを主成分とする分画では, C16 : 0が約17%の割合で最も多く, 次にC18 : 2,unknown 5,C18 : 0,C18 : 1が7%を占めていた。
琉球大学の論文
1978-12-01

1. 黒糖脂質の分析(甘蔗産業食品の栄養化学的研究)(農芸化学科)

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