絶食時におけるニワトリ血清脂質およびその脂質の脂肪酸組成の経時的変化(農芸化学科)

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市販配合飼料で飼育した白色レグホン種雄鶏(16羽)を用いて0時間, 24時間, 48時間, 72時間絶食し, 各絶食区におけるニワトリ血清脂質, その脂質の脂肪酸組成を分析した。絶食時間の経過に伴い, 体重は24時間毎に約70g減少した。血清リポ蛋白質を濾紙電気泳動法により分離したところ, 各絶食区でα-, およびβ-リポ蛋白質の両スポットを検出されたところから, この血清のリポ蛋白質構造は, おそらく絶食により変動しないことを認めた。蛋白質を280mμの紫外吸収で測定した結果, 時間の経過とともに増加することを認めた。全脂質は絶食によって減少することを認めた。また薄層クロマトグラフィーにより全脂質中の脂質成分を調べた結果, 総コレステロール, エステル型コレステル, 遊離型コレステロール, リン脂質, トリグリセリドは増加の傾向が見られ, 特にリン脂質においてその増加が著しく, 24時間毎に3倍量の増加を認めた。ところが, 遊離脂肪酸ではわずかながら減少を示した。また絶食中のニワトリ血清脂質の脂肪酸組成をガスクロマトグラフィーで分析した場合, 絶食前では, オレイン酸, リノール酸, アラキドン酸等の不飽和脂肪酸が多く, パルミチン酸, ステアリン酸の飽和脂肪酸は少なかった。絶食することにより飽和脂肪酸が増加し, 不飽和脂肪酸が減少する傾向が見られた。特にパルミチン酸, ステアリン酸, オレイン酸が経時的に増加し,リノール酸, アラキドン酸が減少した。
琉球大学の論文
1971-12-01

絶食時におけるニワトリ血清脂質およびその脂質の脂肪酸組成の経時的変化(農芸化学科)

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