甘蔗バガスの利用法 : (2) マッシュルーム栽培とその脂質の分析(農芸化学科)

概要

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沖縄産甘蔗バガスを用いてマッシュルーム栽培用合成コンポストを作成し, それをクロロホルム殺菌, 蒸気殺菌を行った後, マッシュルームを栽培した。その結果, クロロホルム殺菌合成コンポストを用いた方が蒸気殺菌合成コンポストよりも収量が多かった。またその子実体の脂質の脂肪酸組成では, 殺菌法によっては差異は見られず, 両者共もC_<18 : 2>の値が最も高く67%であり, 次にC_<16 : 0>, C_<11 : 1>が高かった。成長段階別でも, 殺菌法によっては差異は見られなかった。ところがボタン段階ではC_<18 : 2>の値が高く67%であり, 次にC_<16 : 1>, C_<11 : 1>が高かったのに対し, フラット段階ではC_<18 : 2>の占める割合が低くなり, 43%を占め, 次にC_<11 : 1>, C_<16 : 0>が高かった。また子実体の各脂質の脂肪酸組成を調べた結果では, リン脂質では, 総脂質の場合とよく類似しC_<18 : 2>の値が最も高かった。ステロール, モノ・ジグリセリド分画, 遊離脂肪酸分画, トリグリセリド分画ではC_<16 : 1>, C_<13 : 1>, C_<11 : 1>等の値が高かった。また炭化水素分画ではC_<16 : 0>の値が特に高かった。
琉球大学の論文
1976-12-01