沖縄県沿岸に分布する腐肉食性および肉食性巻貝の毒性と毒成分
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概要
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2009年1~6月に沖縄県沿岸で採集した小型巻貝8科15種計64個体のうち,5種にマウス毒性が認められた.このうち,キンシバイの毒力は総じて高く,筋肉で最高461 MU/gに達した.その他の4種(サツマビナ,ヘコミマクラ,イボヨフバイ,カゲロウヨフバイ)の毒力はおおむね10 MU/g前後であった.LC-MS分析により,有毒個体の毒の主体はいずれもTTXで,キンシバイではこれに加えて4,9-anhydroTTX,4-epiTTX,11-oxoTTXを含むことが示された.また,アワムシロの可食部からもTTX(5.08 MU/g)が検出された.一方,残りの9種には,マウス毒性もTTXも全く認められなかった.
著者
-
谷山 茂人
長崎大学大学院生産科学研究科
-
大城 直雅
沖縄県衛生環境研
-
肖 寧
長崎大学大学院生産科学研究科
-
大城 直雅
沖縄県衛生環境研究所
-
橘 勝康
長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科
-
荒川 修
長崎大学大学院
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相良 剛史
四国大学短期大学部
-
小野 要
尚絅大学短期大学部食物栄養学科
-
高谷 智裕
長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科
-
反町 太樹
長崎大学大学院生産科学研究科
-
久保 弘文
沖縄県海洋研究センター
-
谷山 茂人
長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科
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