大気ばいじん成分の定量

概要

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浮遊じん無機成分を分析する目的で交流式小型電気集じん器を製作し,ロ紙集じん器と併用してじん試料を数μ以上とそれ以下に分離して吸上電極法により発光分光分析を行なった.<BR>ロ紙捕集じんはそのまま強熱後ひょう量して炭酸ナトリウム溶融塩酸溶液として分光定量試料とした.周波数200kc/sec の超音波脱じん器を製作して電気集じん器の電極に付着した試料をメタノール中に超音波脱じんした.脱離したちりは蒸発乾燥後ひょう量し,炭酸ナトリウム溶融塩酸溶液として分光定量試料とした.二,三の地点での採取試料を上記方法で分析し,そのアルミニウム,鉄,マグネシウムの三成分を発光分光同時定量した.この方法により大気中浮遊じんを捕集し,その多成分を簡単に同時定量できることが明らかになった.また,降下じんと浮遊じんとの成分関係および浮遊じんの大粒と小粒の存在比と成分比などを知ることができる.また,鉛などの浮遊じん中の微量成分の分析にも適し,自動車排気孔付近の空気を採取してその鉛を定量することができた.
社団法人日本分析化学会の論文