化学分離-黒鉛炉原子吸光分析法による石炭中のセレンの定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
石炭中のセレンを湿式酸分解して蒸留法によって目的元素を分離した後,偏光ゼーマン黒鉛炉原子吸光分析法で定量する分析法についての検討を行った.石炭をフッ化水素酸,硝酸及び過塩素酸で試料溶液が黄色の透明な液休になるまで分解し,塩酸-臭化水素酸系の蒸留を行うことによって定量の際妨害になるマトリックス金属と過塩素酸のような残存酸からセレンを分離する.本法によって石炭中のセレンを満足すべき精度で簡単に定量することができ,NBS SRM 1632a石炭標準試料中のセレンの分析値は2.55±0.29ppm (R.S.D.=11%, n=4)で,保証値2.6±0.7ppmとよく一致する結果が得られた.一方,日本各地の火力発電所で燃料に用いられている一部の石炭中のセレンを定量した結果,0.30ppmから0.50ppmの範囲の値が得られた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1985-10-05
著者
-
橋本 芳一
慶応義塾大学工学部
-
李 龍根
延世大学校化学科
-
李 龍根
延世大学校 歯科大学歯科材料学教室
-
西山 晴彦
慶応義塾大学
-
橋本 芳一
慶応義塾大学 理工
-
〓 仁和
慶応義塾大学理工学部応用化学科
-
西山 晴彦
慶応義塾大学理工学部応用化学科
関連論文
- 大気エアロゾルのけい光X線分析用標準試料の作製
- 多元素放射化分析用標準溶液の調製の簡略化及び保存性の検討
- ハイパーメディアにおける協調検索とそれを支援する情報視覚化の方法
- 韓国における環境・エネルギー対策
- 韓国の分析化学
- DENTAL BIOMCERAMICS FOR CANCER-TREATMENT AND HARD-TISSUE REPAIR
- セレン-2,3-ジアミノナフタレン錯体を用いた蛍光検出高速液体クロマトグラフィーによる大気中のセレンの定量
- 1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトールを含むゲルカラムによる微量重金属イオンの簡易分析法
- 6-ブロモ-2-ベンゾチアゾリルアゾ-2-ナフトールを含むゲルカラムによる微量カドミウムイオンの簡易分析法
- 低濃度標準ガスの連続調製に関する研究--アンモニアガスの場合
- 液体窒素トラップを組み合わせた還元気化原子吸光法による天然水中の無機及びアルキルヒ素化合物の分別定量
- ベンズアルデヒド抽出と再注入法を用いたイオンクロマトグラフィーによる大気中の硫酸ミストの定量(環境汚染物質の分析化学)
- 化学分離-黒鉛炉原子吸光分析法による石炭中のセレンの定量
- 電量的フッ素イオン発生法によるランタンの定量
- 大気中のアンモニウム塩捕集用ろ紙の選択
- 大気エアロゾルの放射化分析におけるサンプリング〓紙の検討
- 大気中微量物質測定法の動向
- 環境試料中のセレンの放射化分析における化学分離
- 多元素同時放射化分析における照射,冷却,測定時間設定の簡便法
- 蛍光分析法による大気中微量硫化物水素の挙動に関する研究
- pH緩衝液を用いる低濃度シアン化水素の発生
- 水酸化ジルコニウム共沈分離-蛍光X線分析法による温泉水中のヒ素及びアンチモンの同時定量
- 海洋大気中におけるギ酸および酢酸の濃度分布とその挙動
- 散乱線強度比を用いた蛍光X線分析による大気粉じん中の軽元素の補正定量法
- イオン排除クロマトグラフィーによる雨水中のカルボン酸の定量
- イオンクロマトグラフィーによる雨水中のギ酸及び酢酸の定量
- 大気中の二酸化硫黄とアンモニアの分別捕集とイオンクロマトグラフィーによる定量(環境汚染物質の分析化学)
- 大気中の硫酸,硫酸水素アンモニウム,硫酸アンモニウムの有機溶媒による分別抽出とイオンクロマトグラフィーによる定量
- 亜硝酸ナトリウム溶液のpHコントロールによる窒素酸化物(一酸化窒素,二酸化窒素)希薄定濃度ガスの調製
- 電量的フッ素イオン発生法によるランタンの定量
- 3気体 : 大気中浮遊微粒状物質
- 硫酸塩中の微量セレンの吸光光度定量
- 内標準電極の試作 : 吸い上げ電極による発光分光分析(第3報)
- 吸い上げ電極の自働粉末充てん : 吸い上げ電極による発光分光分析(第2報)
- 蛍光高速液体クロマトグラフィーによる降水中の極微量セレン(IV)及びセレン(VI)の定量
- 吸上げ電極によるマグネシウムの分光分析 : 吸上げ電極による発光分光分析(第1報)
- 大気ばいじん成分の定量
- 空気流量の連続自動定速調節器
- 大気汚染連続測定用液体精密定速移送ポンプ
- 金属中ガスの自動記録分析装置 : 真空溶融法による金属中のガス分析法(第3報)
- Global Atmospheric Air Monitoring