散乱線強度比を用いた蛍光X線分析による大気粉じん中の軽元素の補正定量法
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概要
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大気粉じん中の軽元素(原子番号21以下)をXRF法で定量分析する際に, 問題となるマトリックスの影響を補正する方法を検討した.補正方法は, 大気粉じん試料の散乱線強度比(Compton/Thomson)を測定して, 平均原子番号を求めることにより, 質量吸収係数を算出し, その質量吸収係数から, 測定した分析線強度と発生した分析線強度との比である補正係数を求めて, 実際に発生した分析線強度を求める方法で行った.この補正法の信頼性を確認するために, 大気粉じん試料を用いてXRF分析を行った後, アルカリ溶融/ICP発光法により分析を行い, 二つの分析値を比較した結果, Al, Si, Caといった軽元素について, よく一致した定量値が得られ, 本法はXRF分析のマトリックス補正法として有効であることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1990-07-05
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