pH緩衝液を用いる低濃度シアン化水素の発生
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概要
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シアン化水素の希薄標準ガスの調製法として,シアン化カリウム溶液の表面からのシアン化水素ガスの発生を利用する方法を開発した.シアン化カリウム溶液は緩衝溶液を用いてpHを一定にしてガス発生びん中に入れ,この溶液上に定流量の空気を通過させることによってシアン化水素の希薄標準ガスを得た.pHの上昇とともに標準ガス濃度は減少し,又溶液濃度及び液温の増大に伴ってガス濃度は増加した.発生ガスの温度依存性はパーミエーシヨン管法に比較してはるかに小さかった.シアン化カリウム溶液濃度と調製標準ガス濃度の間には対数グラフ用紙上で直線関係が成立した.標準ガスは通気開始後30分程度で濃度が一定となり,溶液pH11.7,発生液温度40.0℃,通気流量300ml min^<-1>の条件において,30分間隔で発生シアン化水素ガス濃度を8回測定したところ,1.24ppmのガスにおいては変動係数3.0%,1.72ppmにおいては変動係数2.3%であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1976-11-10
著者
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