鉄鋼ガス分析値の水銀リフト法試料導入による誤差
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概要
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前に著者らは金属中のガス分析法として小型高周波炉による真空溶融法を用い精度のよい分析結果を得た<SUP>1)</SUP>.その場合の試料重量は約0.2gで十分であり,一つのルツボ(内径8mm,深さ27mm)で約40試料の連続分析が可能である.しかし試料受けにあらかじめ入れて置いた試料の分析を完了し,つぎの試料を分析するために,ルツボ温度を下げ真空を破って試料を導入することは非常に不便であるばかりでなく空実験値が増加して元に復しにくい.<BR>外部から真空を破らずに試料を装置内に導入する方法として(1)試料導入部に試料を入れその部分のみ(抽出管をとおさないで)真空に引いたのち,特殊コックを開き試料をグリースに接触させないで試料受けに導入する方法と(2)水銀リフトによる方法とがある.著者らは,(2)の方法により試料を分析したところ,あらかじめ試料受けに入れて置いた試料と異なる分析結果が認められたのでここに報告する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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