非A非B型慢性肝炎のインターフェロン療法時における2-5 oligoadenylate synthetase活性の動態
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概要
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非A非B型慢性肝炎患者17例にIFN治療を施行し,末梢血リンパ球(PBMC)および血清中の2-5 oligoadenylate synthetase (2-5AS)活性を測定した.IFNは,IFN-α or-β,100万〜300万IU/dを4週〜7週間投与した.PBMCおよび血清中の2-5AS活性は,IFN投与前は健常人とほぼ同レベルを示したが,IFN投与中,投与前値の2〜82倍に上昇した.投与中の2-5AS活性の動態はB型慢性肝炎と比較して大きな差を認めず,非A非B型慢性肝炎のIFN治療のモニタリングに応用可能と考えられた.また,IFN投与中にALTが正常化したものは10例で,非正常化例は7例であった.これら両群間で,IFN投与前および投与中のPBMCと血清中の2-5AS活性を比較したところ,IFN投与直前の2-5AS活性が正常化群より非正常化群で高い傾向にあった.このことから,非正常化群ではIFN投与前に既に内因性のIFN systemが作動しており,外部からのIFN投与に抵抗する可能性が示唆された.
著者
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奥野 忠雄
明石市立市民病院 肝臓内科
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武田 誠
京都府立医科大学第3内科
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宗川 吉汪
京都工芸繊維大学繊維学部応用生物教室
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瀧野 辰郎
京都府立医科大学第3内科
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松本 昌之
京都府立医科大第3内科
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新井 賢
京都府立医大第3内科
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進藤 道子
京都府立医大第3内科
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松本 昌之
京都府立医科大学第3内科
-
松本 昌之
京都府立医大第3内科
-
宗川 吉汪
京都工芸繊維大学
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武田 誠
京都府立医大第3内科
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瀧野 辰郎
京都府立医大第3内科
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