インターフェロン治療無効のC型慢性肝炎に対するインターフェロンと強力ネオミノファーゲンC併用療法の有用性
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概要
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インターフェロン(IFN)治療無効のC型慢性肝炎8例(CAH 7例,CPH 1例)にIFN-α (6MU/日)と強力ネオミノファーゲンC (SNMC, 80ml/日)の併用療法を行いその有効性を治療前後の血清HCV RNAとKnodellらのHAI scoreの変化から検討した.初回IFN単独治療ではALT値の正常化が認められなかったが,その平均減少率は約40%と有意(p<0.01)の低下であった.一方,IFNとSNMC併用療法でほ1例でALT値の正常化な認め,その平均減少率は約70%と有意(p<0.01)の低下を認めた.HAI scoreはIFN単独治療時に有意(p<0.005)の改善を認めたが,単独治療終了時と併用療法終了時を比較しても有意の改善が認められなかった.HCV RNA titerの変化ではIFN単独治療および併用療法前後でともに有意の低下を認めなかった.以上の結果からIFN治療無効のC型慢性肝炎に対して併用療法は単独治療に比しより著しいALT値の減少を認めるもウイルス学的ならびに組織学的改善の根拠は認めなかった.
著者
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武田 誠
洛和会丸太町病院消化器内科
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奥野 忠雄
明石市立市民病院内科
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奥野 忠雄
明石市立市民病院 肝臓内科
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宗川 吉汪
京都工芸繊維大学繊維学部応用生物教室
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新井 賢
明石市立市民病院内科
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進藤 道子
明石市立市民病院内科
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松本 昌之
明石市立市民病院内科
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宗川 吉汪
京都工芸繊維大学
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武田 誠
洛和会丸太町病院内科
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