第一胃内における飼料蛋白質の分解特性と分解の難易
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概要
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飼料20種類を蛋白質の第一胃内分解特性によって分類し,それに基いて蛋白質分解の難易を飼料間で比較した.ナイロン•バッグ法により第一胃内に2時間浸漬後の高い粗蛋白質消失率からAタイプ飼料が識別され,供試飼料中ではふすまとコーン•グルテンフィードがそれに該当した.同様に,24時間浸漬後の粗蛋白質消失率の低さからCタイプ飼料が識別され,それはCP 60%魚粉Iとマイロであった.残る16種類のBタイプ飼料は,8時間から24時間にかけての消失率増加傾向によって二つのサブタイプに分類され,サフラワー粕,あまに粕,肉骨粉,CP 60%魚粉II,グレイン•スクリーニング,フェザーミール,ごま粕,ビール粕,麦ぬか,とうもろこしはB1サブタイプ,大豆粉,なたね粕,カポック粕,綿実粕,ビール粕,やし粕,パーム核粕はB2サブタイプとされた.その結果,第一胃内における蛋白質の分解程度は,グループ間ではA, B1, CまたはA, B2, Cの順に低下し,また各グループ内では主として8時間における粗蛋白質消失率の大小から,ここに記載した順に低下するものと考えられたが,魚粉IとIIの間にはロットによる相違が認められ,ビール粕についてはどちらのサブタイプともみなし得た.また,本試験に用いられた方法(2,8,24時間浸漬法)の根拠について詳論するとともに,前回試験の結果とも照合して,計31種類の飼料につき蛋白質分解の難易を相互に比較するための一覧表を作成した.
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