居眠り運転時の特徴的な眠気推移傾向を組み込んだ眠気レベル推定手法の提案(パターン認識)

概要

論文の詳細を見る
ドライバの居眠り運転は,重大な事故の原因になり,これを検知する研究が盛んに行われている.これまでの居眠り運転検知手法は,閉眼度に代表されるような車載カメラからのドライバの顔画像から目などの特徴量を用い居眠りを検知する手法が多い.しかし,車載カメラでは夜間走行時や,眼鏡などの着用により検知性能が低下するといった問題がある.このため心電図などの生体信号を用いて居眠り検知をする手法も提案されているが,それらは推定精度に課題がある.また,居眠りには数段階のレベルがあり,その眠気レベルの段階によりドライバに必要な支援の仕方も変わる.よって,単なる居眠り検知だけでなく,眠気レベルを推定することができれば,より高度な予防安全システムの開発につながる.そこで,本研究では,心拍情報,呼吸情報,まぶた開閉情報,荷重情報の四つの異なるセンサから得られる特徴量を用いて3段階の眠気レベル推定を行った.居眠り運転時の特徴的な眠気推移傾向を組み込んだ提案手法を,ドライビングシミュレータでの居眠り運転模擬実験で取得したデータに適用したところ,既存手法に比べ高精度で眠気レベル推定が可能となった.
2013-04-01