SVMを用いた長時間心電図における高精度R波検出フィルタ(生体工学)

概要

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心臓疾患及び不整脈検査には長時間心電図が用いられることが多い.また,長時間心電図はこれらの検査だけでなく,最近では自律神経機能評価にも広く用いられている.そのため,より正確かつ高速に心電図の解析が行われることが期待されている.長時間心電図はデータ量が多いため,一般にコンピュータによる自動解析を行い,その後臨床検査技師及び専門医による解析結果の修正及び判読が行われる.自動解析では,1心拍を特定するために心電図のR波を検出する.しかし,長時間心電図は日常生活を行いながら計測するため雑音の影響を受けやすい.そのためR波ではない個所をR波として検出してしまう誤検出が少なくない.この誤検出除去は,現在,技師の手作業によることが多く,多大な手間がかかっている.そこで本研究ではこの誤検出をフィルタリングする手法を提案する.誤検出除去手法にはSVMを応用した.この手法を用いて誤検出波形をフィルタリングしたところ,従来の誤検出波形を約95%削減できることが示された.
社団法人電子情報通信学会の論文
2006-06-01