脈波解析による睡眠時呼吸情報の識別

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概要

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近年、睡眠時無呼吸症候群の患者が増加している。睡眠時無呼吸症候群は高血圧、肺高血圧、虚血性心疾患、不整脈などの合併症を引き起こす恐れがあり、早期発見・早期治療が必要である。睡眠時無呼吸症候群の診断には睡眠ポリグラフィを用いるが、診断には時間・労力・コストがかかるため、睡眠時無呼吸症候群の簡易自己管理モニタのニーズが増えている。そこで本研究では、脈波データを用いて睡眠中の無呼吸の識別を試みた。はじめに、脈波波形から呼吸信号を求め、その揺らぎから無呼吸状態の検出を試みた。その結果、体動の少ないデータに関しては高い識別率が得られたが、体動の多いデータの場合に無呼吸の誤検出が多く見られた。そこで、前処理としてマッチングによる体動の識別を行い、脈波の再構成を行なうことで体動によるノイズを減らし、無呼吸の誤検出を防ぐことができた。実験の結果、睡眠中に取得したデータから無呼吸の検出を行い、睡眠時無呼吸症候群を識別できる可能性を示した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-09-20

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